平成30年のスマドラ規制でストラテラの個人輸入ができなくなる話

来年からスマートドラッグの個人輸入が規制されるというニュースが入ってきました。

インターネットを通じて個人輸入されている「スマートドラッグ」27品目の個人輸入について厚生労働省は15日、原則禁止することを決めた。医師の処方箋(せん)や指示書がなければ、輸入を認めないようにする。一般の意見を聞いたうえで、年明けにも規制する見通し。
(2017年11月15日付朝日新聞デジタル)

ADHDへの自家処方としてスマドラを使っている方は要注意。

規制対象27品目にはストラテラの薬効成分であるアトモキセチンが含まれており、来年からはストラテラの個人輸入ができなくなる見通しです。

というか、これまでストラテラを個人輸入できたのですね。驚きです。

スマートドラッグの輸入規制はいつから?

時期は確定していませんが、年明けにもといわれています。

今後、パブリックコメント(一般からの意見)を募る期間を設けた後、厚労省から財務省に通知を送り規制するそうです。

2018.1.13追記
厚労省が12月27日にパブリックコメント募集を開始しました。
インターネット・郵送で誰でも意見を送れます。パブコメは1月26日必着です。
>>>「医師や薬剤師等の専門家が関与せずに使用した場合に健康被害や乱用につながるおそれが高い医薬品等を個人輸入する際には、医師の処方せんや指示を要することについての意見募集」

現在は自由に海外から通販で購入できますが、規制後は、医師の処方に基づかなければ個人での取り寄せはできなくなります。

規制対象となるスマートドラッグは?

今回、個人輸入が原則禁止となるのは、次に掲げた27品目です。

《てんかん治療薬》
ピラセタム
・レベチラセタム

《ADHD治療薬》
アトモキセチン

《意識障害改善薬》
・シチコリン

《そのほか》
・ジヒドロエルゴトキシンメシル酸塩
・ニセルゴリン
・アニラセタム
・エチラセタム
・ネフィラセタム
・オキシラセタム
・プラミラセタム
・イデベノン
・ニモジピン
ビンポセチン
・プロプラノロール塩酸塩
・アテノロール
・ブロモクリプチンメシル酸塩
・フロセミド
・チアネプチン
・ソマトロピン(遺伝子組み換え)
・デスモプレシン酢酸塩水和物
・タンニン酸バソプレシン
・アドラフィニル
・ナドロール
・プロカイン塩酸塩(外用剤を除く)
・デヒドロエピアンドロステロン
・プレグネノロン
(2017年11月15日付朝日新聞デジタル)

有名どころは、アトモキセチン(ストラテラ)、ビンポセチン、ピラセタムですね。

アドラフィニル(モダフィニル)も知る人ぞ知るという感じでしょうか。

順に解説していきます。

アトモキセチンとは?

アトモキセチンはストラテラの主要な成分です。

アトモキセチン(英語: Atomoxetine)はノルアドレナリン再取り込み阻害剤(英語版)の一種であり、日本においてはストラテラの商品名で知られる。日本での適応は注意欠陥多動性障害(ADHD)である。薬事法における劇薬である。
(wikipedia)

アトモキセチンはどんな薬?

アトモキセチンはノルアドレナリンと交感神経の働きを整える薬です。

ノルアドレナリンとは

ノルアドレナリンは、交感神経の働きを活発にする物質です。

交感神経は、狩りやスポーツをするときに活発になって覚醒・集中・痛みの軽減などをもたらしてくれます。心拍数が上がり頭が冴え、身体が戦闘に備えた状態に入ります。

他方、交感神経の働きが鈍ると、ぼけーっと無気力、注意力散漫、寝過ぎになり意欲が湧かないといった状態になります。

不注意型のADDは、交感神経が慢性的にうまく働かない状態に近い?といえそうです。

ADHD・ADDとノルアドレナリンの関係

ノルアドレナリンは交感神経の細胞の隙間に存在し、隣り合う細胞同士がノルアドレナリンを受け渡すことで交感神経が活発になります。

このときノルアドレナリンの量が不足していたりうまく渡せないと、交感神経がきちんと興奮しません。

 

アトモキセチンは、交感神経がノルアドレナリンをうまく渡せなくなっているときに、うまく受け渡せるようにしてくれます。「ノルアドレナリンの再取り込みを阻害する」といったりします。交感神経に喝を入れてちゃんと働かせてくれるということです。

これにより不注意が改善されるといわれており、日本では、ADHD・ADDの治療薬(ストラテラ)として処方されています。

アトモキセチン(ストラテラ)を試す手段

▶医師の処方箋をもらう

医者にADHDの診断をもらい、処方箋をもらって薬局でストラテラを購入するのが王道です。

現在は、処方箋をもらわなくても通販で手に入れることができます。

来年からは原則として医師の処方箋がなければ服用できなくなる見通しです。

▶個人輸入する(平成30年の規制後は不可)

いくつかの輸入代行業者が取り扱っているようです。日本で医薬品であるストラテラのリンクを貼ることは薬事法上できないようなので、試したい方はご自分で探してみてくださいね。

なおサプリメント輸入の大手iherbでは、ストラテラの取り扱いはありませんでした。

注意

個人輸入は、精神科や心療内科はハードルが高いと感じている方にとっては、気軽に治療薬を試せる点はよいですが、本来は処方箋が必要な薬ですし、副作用もあります。

私の場合は強い吐き気がありました。詳細はこちら>>>「ADHDは治るのか。ストラテラとコンサータ両方の経験者が効果とデメリットを比較します」

ストラテラを個人輸入される場合は、副作用には十分注意して、お医者さんに相談したうえで、自己責任で、少しの容量から使ってみるようにしてくださいね。

ピラセタムはどんな薬?

ビンポセチンとならぶスマートドラッグの代表格。

GABAの誘導体で脳の一部の血流と酸素消費量を上げることがわかっている一方、なぜそのような効果があるのかは不明です。

失語症・てんかんなどの治療に効果があるそうです。

1964年に開発された脳機能調整薬で、最も代表的なスマートドラッグ。脳の一部の血流量と酸素消費量を増やし、臨床実験において失語症や痴呆などの改善が確認されている。
今回、もっとも効果が体感できたスマートドラッグ。服用以前は複数のタスクを同時に抱えると注意が散漫になり、仕事と無関係のWebサイトをチラ見することがあったが、服用すると心の雑念や動揺が消え、明らかに処理できる仕事量が増えた。
(2017/6/14付ハーバービジネスオンライン記事より)

ピラセタムを試す手段には

今は通販で買えます。こちらもiherbでは見つかりませんでした。

「ヌートロピル」がピラセタムを含むそうです。

(下の画像をクリックすると通販サイトに飛びます。)

ビンポセチンはどんな薬?

ビンポセチンの主成分は、ヒメツルニチニチソウという植物から抽出される「ビンカミン」とう成分です。

  • 脳の血流を高める
  • 短期記憶を向上させる

ことが研究で明らかになっています。

欧州では古くからの民間療法として、鬱症状の改善のために服用されていたそうです。

現在は、脳機能を改善し、成績を良くする目的で使用されることが多く、スマートドラッグの代表格となっています。

またこのような効果から、ADHDの症状(特に、ワーキングメモリー)を改善するために服用する方もいます。

まとめ

ADHDといっても人それぞれです。

サプリ・生活・食品・アプリ等、合うもの合わないものを自分で試し、できるだけ費用は安く効果の高いものを自分で選び取っていく…。

今回の改正でそういう選択肢が一つ無くなってしまうのは残念です。

参考資料

ストラテラカプセルの効果・特徴
ストラテラカプセル・ストラテラ内用液(一般名:アトモキセチン塩酸塩)は2009年より販売されているADHD(注意欠陥多動性障害)の治療薬です。ADHDは神経発達障害に属する障害であり、不注意(ミスが多い)・多動性(落ち着きがない)・衝動性(

ブルーバックス。これはいい本だった。モノアミンなど基礎的な概念を化学的に正しく頭に入れることができる。

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