〔本〕「世界級キャリアの作り方」黒川清、石倉洋子

おもしろかったのでポイントを要約します。

心に残ったポイント

これからの世代の働き方

上の世代の人たちと自分たちのキャリアは違う。
一つ上の世代は一流企業に入れば一生安泰だったが、今はそういうわけにはいかない。
大企業が倒産したり首を切られるのが当たり前に起きる時代になった。
これからは、個人で勝負しなければならない。

マクロ経済的にも、経済や雇用に占めるサービス業の比率が高くなっていく。
そうすると、大規模な組織を持つ必要は無くなり、組織を維持するのは少数メンバーで、必要に応じてプロフェッショナルを外注するという組織構造・働き方に変わっていく。
武器が必要だ。「この件についてはあの人しかいない」といわれ、呼ばれれば「やっぱりすごい!」と思わせる。

これは、発達障害の人にとってはチャンス到来といえるかもしれません。
暗黙知が苦手な発達障害の人は、組織に属するよりも、個人で働くことで力を発揮できる場合があります。
好きなことをとことんまで突き詰める特性を、社会的に価値がある分野に向けて、その道の専門家になることができれば、勝機はあります。
問題は、「好きなことを選べない」ことですが・・・。

国際的な専門家へのステップ

第1章 20代まで(学生時代)の過ごし方

海外に行き、いい加減さを学んで挫折に強くなる。
競争社会だから、完璧主義は通用しない。完璧主義だと心を病んでしまう。いい意味で「いい加減」でいることを学ぶ。

第2章 20代(キャリア形成期)の過ごし方

まずは飛び込む。一流の人と会い、一緒に仕事をすることで能力を形成する。

第3章 30代(キャリアアップ期)の過ごし方

組織から距離を置き、常に個人として周囲の人間と付き合う。
プレゼンや自己アピールの機会を大事にする。
何を言いたいのか明確にし、短時間で自分の主張をわかってもらうよう意識すること。
柔軟に多様な選択肢を考える。
日本の男性は、会社・仕事という世界しかないが、女性には結婚出産などの重荷がある。
この重荷が、キャリアの面では却ってプラスになりうる。
会社だけでなく別の世界も比較して、自分のキャリア・道を考える機会になるからだ。
これからの時代は、女性だけが、結婚出産という人生のイベントに際してキャリアを再考するはずがない。
大企業は安泰ではなく、個人で勝負する時代になっていく。
それにしたがってキャリアの中休みが可能になる。
これからは日本の男性も女性と同じように、仕事とそれ以外の世界を比較して自由に行き来するようになる。
「妻の海外赴任について行く」「子育てのために退職する」と。

第4章 30代以降の過ごし方

国際級プロフェッショナルの特徴

1 ある分野での圧倒的な知識・技術
2 自分の仕事にパッションを持っていること
3 組織・集団ではなく、故人で勝負している
4 物質・精神的に満ち足りた生活 忙しいのに「おもしろくてたまらない」
5 自分の意見をはっきり持つ
6 仕事の完成度が高い
7 心地いい地位に安住しない
8 世界を意識して世界のネットワークで勝負している

まとめ

非常に刺激的でおもしろかった。次は「ワークシフト」を読んでみたいです。

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