私は朝が弱い。
他人の寝起きなどあまり見る機会はありませんが、旅行に行ったりすると、同室の子がすぱっと起きているのを見てびっくりします。あんなにすぐに起きられれば、人生がまるで違う体験なのでは無いかと思います。
- 朝起きれなくて何が辛いかって?
- 早起きを決意
- ADHDだと、なぜ起きられないのか?
- 原因① 自律神経の働きが弱い
- 対策その1【体温調節】眠る1時間前にお風呂に入る
- 対策その2【眠気ホルモン】メラトニンを飲む
- 原因② 眠りが浅い
- 対策その3【疲れて眠る】運動!運動!運動!
- 対策その4【リラックス】寝る直前にベッドで瞑想
- 原因③ ロングスリーパー気質
- 対策その5【開き直り】睡眠時間をたっぷり確保
- 対策その6【スッキリ起きる】スリープトラッカーを使う
- 原因④ 夜寝付けない
- 対策その7【切り替え】寝る時間にアラームをならす
- 原因⑤ 副腎疲労
- 対策その8【副腎疲労対策】CoQ10とαリポ酸を飲む
- 対策その9 起きる理由を作る=毎日を楽しく過ごす
- 関連記事
朝起きれなくて何が辛いかって?
生活リズムが狂う
朝起きられない
→夜眠れない
→ますます朝起きれない
→ますます夜眠れない
という悪循環。日中は眠気でぼーっとしてパフォーマンスが落ちます。逆に夜は目が冴えて眠れません。最悪の場合は昼夜逆転が始まります。
劣等感がハンパない
二度寝して遅刻ギリギリの時間に起きるとすでに太陽は高く、まるで、まともな社会に置いて行かれた気分。自責の念にかられて一日をスタートするのは嫌なものです…。
とにかくツライ。
毎朝体がきつく、そのうち人生全てがつらくなってきます。
早起きを決意
そんな私ですが、この本に感化されて、早起きしたい!と人生何度目かの決意をしました。
根性や意思力を使わず、仕組み化によって早起きを習慣化する方法を学べます。
こちらもとってもおすすめ。
「明日から早起きして全力で生きよう」という気持ちがかき立てられます。哀川さん、ただの天然おじさん(失礼…)と思っていましたが、かっこいい。
今度こそと色々と試しているうちに、少しずつ成功パターンが見えてきました。今回は、「朝が弱い」の原因と対策をご紹介します。
ADHDだと、なぜ起きられないのか?
原因① 自律神経の働きが弱い
睡眠のために自律神経は大事
自律神経は、眠りのリズムや体温を調節してくれます。夜になると自律神経の働きで深部体温が下がり、体温が下がることで自然な眠気をもたらしてくれます。
また、夜になると分泌される「メラトニン」というホルモンが眠気を誘いますが、この分泌にも自律神経が影響しています。
自律神経が弱く寝付けない
ところが、ADHDやアスペルガーの人は自律神経の働きが弱いという研究があります。
自律神経がうまく機能しない人の身体は体温調節が難しく、夜になっても体温が下がらず、メラトニンが分泌されず、自然な眠気が降りてきません。
発達障害の子どもは、一日のリズムを作るのが大変なんだとか。確かに私も小さい頃から寝付きの悪い子どもでした。
そこで
対策その1【体温調節】眠る1時間前にお風呂に入る
眠りたい時刻の1,2時間前に湯船につかる。
人は、体温が下がる時に眠くなります。雪山で遭難した人が眠くなるのもこれです。この習性を利用します。
しっかり入浴すると体温があがり、お風呂上がりに体温が下がります(当たり前)。この体温低下の時、自然と眠くなります。このタイミングを逃さず寝てしまいましょう!
うまくタイミングをつかむと、ふわっと身体が緩むような感覚で眠りに落ちることができます。
身体が冷える時に何も考えずに眠れるよう、お風呂の前に就寝準備をすることがポイントです。仕事や家事は終わらせておきましょう。
※運動でも体温を上げることができますが、興奮作用をもつ交感神経が活発になってしまうため、却って目が冴えてしまう可能性があります。
対策その2【眠気ホルモン】メラトニンを飲む
残念ながらあなたの身体は、メラトニンの分泌量が少ない可能性があります。
それならサプリメントで補うのが手っ取り早い。
メラトニンとは
夜になると分泌されるホルモンです。
自然な眠気をもたらし、一日のリズムをつくってくれます。
メラトニンは日本の薬局では見かけませんが、アメリカでは普通に販売されています。通販で簡単に買えます。iherbという通販サイトでは、注文から1週間ほどで到着します。
この本では、睡眠障害(関連記事>>>「夜は眠れず起きれないADHD。これって概日リズム睡眠障害だ」)についてメラトニンに治療効果があると書いていました。
原因② 眠りが浅い
睡眠中の呼吸困難?
鼻炎や鼻中隔湾曲症で鼻づまりがあると、睡眠中に口呼吸となって、眠りが浅くなります。
発達障害の人はアレルギーを併発している率が高いとの話もあります。
睡眠中の呼吸困難で、深い眠りが妨げられている可能性は高いです。
12/1追記 発達障害とアレルギーについて調べたところ、やはりアレルギーと睡眠障害と発達障害は関係がありそう。>>>「ADHDは鼻炎持ちが多い?発達障害とアレルギーや免疫の関係を調べてみた」
対策その3【疲れて眠る】運動!運動!運動!
運動して身体が疲れれば、しっかり眠れます。
運動直後は交感神経の働きで神経が高ぶってしまい、寝付けません。運動をするのは就寝直前ではなく日中がおすすめです。
対策その4【リラックス】寝る直前にベッドで瞑想
お風呂から上がったら間髪入れずに電気を消してベッドに横たわり、このアプリを起動します。
寝たままの姿勢で音声ガイドを聞きながら瞑想ができます。
筋肉を緊張させてゆるめる「筋弛緩法」を用いてリラックスしたら、身体の各部位を意識して緊張をほぐしていきます。
身体感覚を味わうことで「いま・ここ」に集中する方法は、ヴィパッサナー瞑想やマインドフルネスと同じです。
15分~25分のプログラムを日替わりで行っています。最後まで聴けたためしがありません。途中で寝落ちするからです。
関連記事>>>「「マインドフルネスを始めたいあなたへー毎日の生活でできる瞑想」ジョン・カバットジン」
原因③ ロングスリーパー気質
世の中にはロングスリーパーとショートスリーパーの二種類の人間がいます。
ロングスリーパーは眠りが浅い人たち。眠りの質が悪いので、長い睡眠時間を必要とすると言われています。アイディアをひらめきやすく、対人関係でストレスを抱えやすい人達だそうです。
発達障害の人にはロングスリーパーが多い気がします。鼻炎のせいかもしれませんし、人間関係の苦手さがこういうところに影響しているのかもしれません。
対策その5【開き直り】睡眠時間をたっぷり確保
持って生まれたロングスリーパー気質はどうしようもありません。というか、どうしようもありませんでした。短時間睡眠に憧れて短眠本を読んだこともありましたが、無理です。
もうね、ロングスリーパーは治らない。開き直ってたっぷり寝ましょう!
6時間睡眠を2週間続けると、翌日のパフォーマンスが徹夜並みに低下するという研究もあります。
研究チームによると、「6時間かそれ以下の睡眠時間を続けることで、認識能力が2日間徹夜した人たちと同じレベルまで下がってしまう」ということがわかりました。人間の体は、毎日2時間睡眠が短くなることで、2週間後には48時間起き続けているのと同じ状態になってしまうのです。
より6時間以下の睡眠は徹夜するのと同じだった夜しっかり寝るグループ、数時間だけ寝るグループ、そして一睡もしない徹夜グループ。この3グループを比べた結果、なんと数時間しか寝ないのは、徹夜するのと変わらないということがわかりました。6時間かそれ以下の睡眠時間を続けることで、2週間後には認識能力が2日間徹夜した人たちと同じレベルまで下がってしまうという研究結果だったの...
ホリエモンだってロングスリーパーです。
長く寝て脳を休めるからこそ湧く発想力もあります。
私は、睡眠時間を8時間とれるよう早く寝るように心がけています。
この本↓は朝4時起きというとんでもない方が書いたものですが、「朝のために夜の二次会には行かない」、「飲み会の開始時間は早く、ぱっと解散」など、夜のつきあいが必要な社会人が早く寝るための工夫が書かれてあって、参考になります。
対策その6【スッキリ起きる】スリープトラッカーを使う
睡眠の深さを測り、眠りの浅いタイミングで目覚ましが鳴るアプリを使います。
[appbox appstore 599456380]
寝るときにスマホをベッドに置いておけば、寝返りや振動を検知して、睡眠の浅い・深いを計測してくれます。
指定した時刻の前30分間で一番眠りが浅いタイミングでアラームが鳴ります。
このアプリのおかげで、二度寝することは少なくなりました。多少ね。
原因④ 夜寝付けない
眠るべき時間にやっていることをやめられない
ADHDの特性の一つに、過集中があります。
一つのことに深く集中できるということです。
過集中にはメリットもありますが、重大なデメリットがあります。それは、一旦始めると切り替えが効かない点です。
一旦集中に入ると、興奮・覚醒状態になります。体温は上がり、アドレナリンが分泌されて、いつでも戦闘に入れるスタンバイ状態。これでは眠れるわけがありません。
また、集中の対象を意識的に切り替えることができません。
「今やるべきこと」ではなく、「今やっていること」をやめられないのです。
ADHD者は集中の対象を切り替えるギアチェンジができない。ご自身もADHDの精神科医やんばる先生は、脳をパソコンに例えて「メモリ不足で一旦開いたウインドウを閉じたり切り替えられない状態」と表現しています。
睡眠についていえば、寝る時間が来ても頭を「寝ること」に切り替えられず、いつまでも起きています。テレビゲームに夢中になっていつまでもやめられない子どものように…。
ADHDだと言われている画家のピカソも、生涯を通じて宵っ張りの朝寝坊だったそうです。
同じADHDの方の記事>>>「「朝起きれない、夜は寝たくない」を本気で何とかしたい」。
深く共感しました。一旦起きたら眠れない、一旦眠ったら起きれないんです。
注意を切り替えられないのは、前頭葉の血流の悪さが関係するとも言われています。
脳の血流を良くしようとしてギンコロイド(イチョウ葉エキス)を飲んだこともありました。確かに血流は良くなりました(鼻血が出るし、出血がなかなか止まらなくなりました。)が、早起きへの効果は感じられませんでした。
同じものはiherbでも売っています。約半値ですね。
Now Foods, Ginkgo Biloba, 60 mg, 240 Veg Capsules
「ギアチェンジができないために寝付けない」というのはADHDの特性です。これは概日リズム睡眠障害に近い状態であり、ADHDは概日リズム睡眠障害を併発するというお医者さんもいます。
ちょっと脱線しすぎました。概日リズム睡眠障害については別記事にまとめましたのでごらんください。>>>「夜眠れない朝起きれない人へ。それ、概日リズム睡眠障害かもしれません。」
対策その7【切り替え】寝る時間にアラームをならす
アラームアプリを使います。
[appbox appstore 765141890]
寝る時間を決めておくと、「そろそろ眠りなさい」とアラームを鳴らしてくれます。
「この時間に必ず眠る。何をしていても音が鳴ったらすぐにその作業をやめる」と固く決意しておくことが大事です。
単純すぎる方法に思えるかもしれませんが、こういう手段を積み重ねて、生活を作るしかないと思っています。
原因⑤ 副腎疲労
コルチゾール
副腎は、ストレスに対抗するために分泌されるホルモンである「コルチゾール」を分泌します。
人間にとって起床はストレスなのか、朝目覚める30分ほど前からコルチゾールの分泌が始まり、それによって自然な目覚めが促されます。
ストレス過多でコルチゾールを分泌しすぎたり、カフェインを飲み過ぎたりすると「副腎疲労」の状態になってしまいます。副腎皮質が疲れてしまうと、コルチゾールの分泌が衰えてしまいます。
頭をしゃきっとするためにコーヒーをがぶ飲みしてしまい、かえって起きられなくなる悪循環に陥っている人は結構いるようです。コルチゾールが足りない?と思ったら、しばらくカフェイン断ちをしてみてください。
3,4日は地獄のような眠気がどろっと襲います。しかし、その後はすっきりと回復するはずです。
コルチゾール分泌量は病院で測ることもできます。
なお、コルチゾールは分泌しすぎると海馬を損傷するというデータがあり、短期記憶が落ちてしまいます。リローラというサプリでコルチゾールの分泌を押さえることができます。ちなみに、このリローラはそこそこのお値段ですが、「御岳百草丸」という古くからある日本のサプリにも同じ成分が入っています。百草丸の方がちょっと安い。
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対策その8【副腎疲労対策】CoQ10とαリポ酸を飲む
ミトコンドリアがエネルギーを産生するサイクルをTCAサイクルといいます。これを正常化することで副腎疲労が軽くなると言われています。
TCAサイクルには、「CoQ10」(「コエンザイムキューテン」と読みます)と「αリポ酸」(「アルファリポサン」と読みます)の十分な供給が必要です。
これらはサプリで補えます。
対策その9 起きる理由を作る=毎日を楽しく過ごす
いろいろ書いてきましたが、結局はこれが一番大事だと思うのです。
締め切りに追われて、「今日もできなかった。。。明日の朝頑張って仕上げよう」「怒られる…会社に行きたくない」といったネガティブな思考にとらわれているときは、起きられません。起きたくないのか起きられないのか、心と体のどちらがいやがっているのか、体感的には区別がつきません。適当でもタスクは終わらせる。拙速を尊ぶ。
これがあらゆる局面で効いてくる、ADHDにとってのコアスキルだと感じます。ほんと。
私もまだまだです。克服するために、皆さんと一緒に頑張っていきたいです。
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