原題は、「the procrastinator’s handbook」。直訳すると「先延ばし常習犯のためのハンドブック」とでもなるでしょうか。
「あなた流のやり方を把握し、物事を先延ばしにする行動パターンを明確にする」ことを通じて、対処方法を身につけようという本です。
先延ばしのパターンがある
先延ばしすることによって、どんな恐怖から逃れ、どんな利益を実現しようとしているか。
そこら中にあふれている「時間管理術」のような綺麗事ではなく、リアルです。きっと著者は先延ばしで自尊心がズタボロになったことがある人なのでしょう。
グズの本音ー「とにかく、やりたくない」
そのとおりです。とにかくやりたくないんです。
そこらへんにありふれた自己啓発本は、「いかに先延ばしが不合理な行動か」を合理的に説明しようとします。「こんなにデメリットがあるなら、もう先延ばしはしない」と合理的なタイプの人は、納得して動けるようになるのかもしれません。
だけど、私はそんなことわかりきってます。
不合理な行動をやってるというのは百も承知です。だけどできない。とにかくやりたくない。そんな自分が情けなくてたまらない。そんな気持ちを分かってくれている安心感があります。
言い訳の王様ー「せっぱつまらないとダメ」
多くの人々が「せっぱつまらないとダメ」と言いますが、しかし、彼らは切羽詰まったからといってよく働くわけではありません。
ー全ては、「せっぱつまらないとダメ」という思い込みからグズグズと先延ばしにする習慣がが身についていたせいです。
まさに自分のこと。どきっとしました。〆切直前にならないとできないことを、心のどこかで、「そういうタイプだからしょうがない」「直前の集中力ではだれにも負けない」と思っています。
ですが最近は、危機感を感じる「〆切直前」がだんだんずれ込んでしまうようになりました。〆切当日になったり・・・信頼残高を減らすばかりだとわかっているのですが。
「ミスったら、どうしよう」ーグズの恐怖
完璧主義の傾向があると、何も手が付けられなくなるそうです。中途半端にやることが怖くて、やるべきタイミングは今ではないと思ってしまうとの記述。
そ、そ、そ、そ、そのとおり。
完全ではなく、「まぁまぁ」を目指すことで克服できると書かれてあります。
そ、そ、そそそ、そのとおり。
読んだ本
子供版もあります。同じ作者さんです。
ADHD、グズで先延ばし癖のあるお子さんに困っている家族の方にも。
まとめ
自分のようなどうしようもないグズをターゲットにした本は珍しい。
「こんなにグズでもなんとかなる」というメッセージがよかったのか、この本を読んで、今日はひさしぶりに、やるべきことをやれてる気がします。
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子供版もあります。
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